割と長く塾で働いて色んな生徒を見てきましたが、自己流でうまくいく生徒ってまずいません。驚くほどに。特に、「自称進学校」のプライドだけ高い生徒が良く言うセリフに、「自分のやり方でやるんで」っていうのがあります。

まず言いたい!

その自分のやり方で今のその点数、その現状なのではないかと。そしてその点数を少しでも上昇させたいから塾に来たのではないかと。

いや、いいんですよ?「塾に来たのは集中して勉強できる環境が欲しかったからで…」って言って逃げても。ま、ほんとにしっかりと自分一人で勉強できるとこちらが判断した人に対しては、ガンガン自分で進めるようにお伝えしますけど、そんな人なんかまず殆どいないわけです。ちなみに、7年間の中で1人いましたね。一人で完全にできると判断した子。その子は高校3年生時に半強制的に実施される夕課外に出席せずに、学校が終わるとそのまままっすぐに塾の自習室に直行して17時には勉強を開始し、人が増えてくると個室に引きこもってそのまま0時付近まで黙々と勉強していました。完全に前にお話しした「じりつ」と「しこう」ができていた子ですね。当然常に成績は一桁でしたし、当然第一志望に受かっていきました。

これができてれば何も言いませんよこっちも。当り前じゃないですか。何も言う事ないんだもん。でもそうじゃないでしょ?何かアドバイスされるってことは、こちらから見て、絶対に変えなきゃいけない勉強観ややり方があるってことですよ。そしてね、アドバイスを受ける大体の人が志望大学・志望学部と自分の現状の成績に大きな開きがあるわけじゃないですか。そこから成績を上げるってのは、今までの自分と決別しなければいけないんですよ。何か変化をしなければ、当然成績も変化しないってこと。

単純な話ですよね。

今までと同じ取り組みをしていたら今までと同じ点数になるに決まってるでしょ。当たり前すぎません?それを変えるから、成績も変わるんじゃないの?

結局ね、点数が悪い時のための言い訳をしたいんだよね。点が悪かったときに「自分のやり方でやりたいのに~」って言いたいんだよね。何かを変えることが怖いってのもあるよね。

だから素直で前向きな生徒が成績上がりやすいんですよ。

「あ~、なるほどね、確かに一理あるな、さっそく今からやってみよう!」

この思考ですね。でも、わからんだろうなぁ。

そもそもこういう話もまともに受け取らないんでね。

学年5位以内なら自分のやり方でいいと思いますよ。そういう子たちの考えてる、学習で気を付けるポイントや意識すべき事もこちらのアドバイスとほとんど同じでしょうから。

それ以下は自分で何が分かってないかもわかってないので、アドバイスされる方法論や注意ポイントはまず素直に受け入れて、書き留めて、あとで復習・演習する際に自分で実践しなきゃ、いつまでたっても、どこいっても、何も変わりませんよ?

素直に、能動的に。まずそこから変えていきましょ。

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小野桂史
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