さて、最近プレジデントオンラインにてこのような記事を見つけました。

https://president.jp/articles/-/69373

この記事の内容を要約しますと、スマホを1日3時間以上使用する子供たちは、たとえどれだけ勉強を頑張り、睡眠時間を確保していたとしても、成績が平均未満になるということです。怖いですねえ…

さらにこのような記事もあります。

https://president.jp/articles/-/70832

なんと、スマホの1日の使用時間が1時間を超え始めると、時間が伸びるにしたがって成績が低下するというのです。これはたとえ勉強時間を確保していたとしても言える話のようです。

学校ではもちろんスマホの利用は禁止です。うちの塾に通っている場合、スマホの使用は禁止しています(だから調べ物用にということで、うちでは各科目の専門書を沢山取り揃えているんです)。となると、あとは家でどれぐらいスマホをいじっているかという事が問題ですよね?ここでの使用時間によってお子さんの成績がどうなるかが大きく左右されるということは間違いないでしょう。ではどうするか。

おそらく一番効果的なのは時間の制限なんだとは思います。時間の制限というか、スケジューリングです。学校が何時までで、部活が何時までで、そのあと家に帰ってくるのが何時で、塾に行くのが何時から何時で、帰ってきてご飯とお風呂で何時になって、寝る時間を決めておいて(もちろん遅くても12時とかです。睡眠時間が慢性的に不足すると、記憶を司る海馬領域の縮小や、脳のシナプスの接続が分解されることが指摘されています)、その時間までスマホの使用は自由とすればよいのだと思います。もちろん、スマホを取り上げることも時には必要だとは思います。最も良いのはスマホの正しい使い方を教えてそれを実行させることではありますが、それはそもそも親が使いこなしていないと不可能なので、大体のご家庭は無理だと思います。家庭内のルールを決めてそれをしっかりと守らせることは当然として、そのルール上で時間を守らなかったときは取り上げるとあれば、それは保護者の方も守るべきだし、ルールを捻じ曲げる必要はないわけです。

また、ここで重要なことは、

「スマホの時間を制限しても、浮いた時間が勉強時間になることはないですよ」

という話です。そこは勉強と切り離さなければいけません。スマホの過度な利用は子供の認知機能を低下させ、成績を下げてしまうてしまうという事実があって、そうなってしまうのは困りものなので、親が制限をかけるべきだという考えは変わりません。そうならないようにうまく家庭内でルールをしっかりと定めてバランスをとってくださいねという話で、では使用を制限したら勉強時間が増えますよというのは違うということです。

スマホはスマホの問題点、

勉強は勉強の問題点。

それぞれ分けて考えないといけません。中学生になったり、高校生になったりして、部活が始まり忙しくなって勉強時間が減った。でもスマホをいじる時間はある。それはよくないですよね。やるべきことをやらないで、勉強しない言い訳に使っているだけで、さわる余力があるわけですからね。それでは成績は下がるだけです。部活が忙しくて、スマホも触る余力もない、というのであれば2億歩譲ってわからなくもないですが、部活やるために高校に行ったんですか?とは思います。文武両道とはとても良い響きですが、国公立大学に行くと考えたときに、部活やりながらというのは正直無理があると思います。世の中には両立できる人はいますけど、それは肌感覚で3%もいない気がします。できる人はよほどの精神力を持っている人だけです。どんなに疲れていても30分でいいから勉強ができる人。そういう人が両立を可能にします。

ちなみに、僕の同級生だと、部活では主力で活躍し、毎日9時過ぎくらいに家に帰ってきて、ご飯とお風呂をすぐに済ませ、10時には寝て、翌日3時に起きて課題をこなすという鉄人のような生活を3年間続けた人がいます。延岡高校の理数科内でも成績は常に1桁台をキープしていましたが、難関学部という事もあり、そのレベルの人でさえ現役で合格することはかないませんでした。

部活もやり、友達とも遊び、大学も現役で行く。普通の人にとってはなかなか現実的に難しいことです。自分はできると思うのかもしれませんが、その出来ると言っている人がやっている勉強を見る限り、現役で合格するレベルにありませんし。半分にも達していないんですよね。基準が低すぎて。

話を戻すと、重要なことはスケジュールをちゃんと立てるなかでスマホの使用を制限することです。目標を決めて、その目標を達成するためにやるべきことを決めていく。そのやるべきことを軸にその週のスケジュールを決定する。その中でスマホの使用時間もうまく管理する。

これを素直にやり続けていった人が大学合格していきます。

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小野桂史
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