今やっているところの勉強をしていても、なぜその部分ができないのか生徒本人は分かりません。

塾の先生は大体把握できますが、それは今まで生徒を指導してきたからであって、そうじゃなければなかなか何が原因でその問題が解けないのか見えてきません。

今できない問題が存在するのには必ず理由があります。その理由となっている部分を改善しなければ、出来ない問題が出来るようにはなりません。

そのために必要なのが、できるところまで戻ることです。

そこで、桂塾では入塾したら全生徒にテストを実施することにします。各学年のまとめテストです。そのまとめテストで80点取れるところまで下げます。

 たとえ次高校生になる生徒だろうと、80点取れなければ中学1年生のテストでもやらせます。

先に書いたように塾の先生はその生徒がなぜその問題を解けないのかは大体わかります。

ではなぜわざわざテストをやるのか。

理由は2つあります。

1つ目はリアルな点数として生徒に見せたほうが説得力が増すこと。

塾の先生が生徒のやっている問題を見て、「ここからやりなさい」と言ってもほかの人が言うよりは説得力がありますが、生徒からすると「そんなのできるし。」と思う場合もあります。

多くの場合は出来ていないのが事実なのでやれよと思いますが、その分スタートが遅れます。やってみて、「あ、本当に出来てない」と感じるまでに時差があるからです。

しかしテストで点数を見せると、それが事実として入ってきます。

だからその事実を飲み込むしかない。「出来ていないからやらないといけない」というのが入りやすくなります。

2つ目の理由は、自分の実力を過信してほしくないこと。

点数があまりよろしくない生徒の共通点として、「それくらいできる!」と思っている問題が実はできるレベルにない事です。

これは本当にたくさんいます。

こちらの基準にまで達していないのに、生徒はできると思い込んでいます。基準が低いと言えばそれまでですが、とにかく低いなんて言うレベルの話ではないんです。

生徒によってはたった60点でも「できる」と言ってしまう。

それが一番成績が上がらない理由です。

だからこちらの基準での点数に達することを条件としています。

実際に自分が解いた問題で、実際につけられた点数を見て、自分の出来ていない部分を受け入れて、そこまで戻って基礎を作るからこそ、その先の成績アップや、第一志望合格があるわけです。

だから入塾したらすぐにテストをやってもらいます。

とにかく80点取れるところまで戻ります。

それがたとえ小学生の内容まで戻ることになってもです。

うぬぼれ、過信、慢心は一切役に立ちません。自分のリアルを受け止めてそこから這い上がるしかないんです。

大丈夫。自分の学年より前の内容に戻ることは別に恥ずかしくもなんともないですから。しっかり自分を客観視して、できない自分をちゃんと認めて、謙虚に努力しようとしているということです。

むしろ、それを誤魔化して分かってるふりをしているのに、何もわかっていない方が恥ずかしいしダサいですよ。

やるべきことをやり続ければ必ず成績は上がります。何か一つでも抜け落ちたときに成績は上がらなくなります。

結局は行動に移し、それを継続した人だけが成功していくという構図になっているんです。

やりもしない人に限って文句を言います。

やってください。

やるべきことを毎日やってください。

それしか道はないんです。

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小野桂史
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