数学に関して、この勉強をやれば高得点は間違いなしと言い切れる勉強法はありません。

しかし、数学を勉強する上で心掛けて欲しいポイントがいくつかあるのでそれを紹介します。

まず、1つ目として問題を解くときに必ず自分の解答を作ることです。

解答を作るということは数式を離列して答えを出すということではありません。

解答を作るというのは自分がどう考え、どのような根拠から答えが導かれるのかを論理的に書くことです。

このような訓練を日頃から行うことで数学的な推論によって答えを導く力を高めることができます。

このとき、常に本当にそれは成り立つのかと自分に問いながら解答を作成してください。

なんとなく成り立ちそうだからというボンヤリした理由では駄目です。

それは数理科学を学ぶときの姿勢から最も遠いものです。

数学の力を向上させるためにはなぜそれでいいのかを問い続ける姿勢が大事です。

2つ目は問題を解いて、間違っていた時に自分の解答を捨ててはならないということです。

問題を解いて間違うと、自分の解答はどうでもよくなり、正答を理解する、または写すだけで勉強を終えている人が見られます。

むしろ大多数です。

しかし、数学的な向上のヒントは自分の間違った解答にあるのです。

なぜ、自分の解答では正しい答えが出なかったのかを徹底的に考えなければなりません。

でなければ、必ず同じミスをどこかでやってしまいます。

自分の解答の間違いを探すというのは難しいです。

数学が苦手な人にとっては最初は苦しいでしょう。

その時は、じっくり考えた後になぜ自分の考え方が間違っているのか質問すればよいでしょう。

ただし、必ず自分で考えた後です。

3つ目は別解に目を向けることです。

みなさん、別解を読んだり考えたりしていないのではないですか。

別解を考えたり、学ぶことで自分の数学的視点や処理の仕方の幅を広げることができます。

別解が考えられそうな・別解のある問題はそれを考察したり吸収するように意識してください。

上で3つのポイントを紹介しましたが、どう感じましたか。

どれも面倒くさいなあと思ってしまった人もいるのではないでしょうか。

そうなんです、面倒くさいんです、慣れるまでは。

数学が出来る人は息をするように上の3つのポイントを守りながら勉強しています。

数学が出来ない人は上のポイントを意識していません。 

同じ時間勉強したときにどちらが勉強になっているかなど言わなくても分かりますよね。

勉強というのは面倒くさいものです。

面倒でない、または自分に負荷が少しもかかっていない勉強はあまり意味がないと言えます。

楽な道を選ばず、自分に真摯に向き合うことで力は付いていきます。

出来るようになりたければ、上のポイントは必ず守ってください。

以下の傾向が見られる人は、現状あまり数学が得意でない or 応用力がない人が多いはずです。

・問題が分からなければ5分も考えずに解答を見る。
・分からない問題は自分が解法を知らないからできないと思っている。
・自分で実験したり、地道に書き出して思考するという経験をせず、問題集や教科書の解答のみを理解しようとする。
・間違った問題は解答の方針が分かれば理解したと思い、自分で計算を実行しない。
・数学的な計算間違いを単なるケアレスミスだと思っている。
・整数、三角関数、数列が苦手である。
・理解した問題を友だちや先生に説明することができない。
・教科書に載っている公式は全て覚えるという姿勢で教科書を読む。
・解答を読む時に何を理解しておけば解けたのかを考えずに、ただ漠然と読んで「ふーん」と思うだけである。
・この問題は「~したほうがいいですか」などと聞く。
・問題集は周回すればなんとかなると思っている(この問題集何周すればいいですかなどと聞く)。

当てはまったり自覚のある人は、上記のポイントを意識した勉強に変えてみると良いかもしれません。

しかし、そのとき注意して欲しいのは、こういうものはすぐに結果に表れるわけではないということです。

行動や思考は習慣です。

これを読んで、ポイントにあることをすぐに実行したとしても、今まで染み付いていたものが直ちに全て改善されることはまずありません。

また、その方法に慣れていないので、意識しなければ自分のやり方に戻ってしまうと思いますし、きちんと実行すればかなり疲れるはずです。

そういう大変さと日々向き合って、意識しながら継続することで徐々に徐々に変わっていくのです。

短くても半年はかかると思って、長い目で見ることを忘れないようにしてください。

そうやって困難と向き合い、意識しながらコツコツ継続することこそが学ぶときの勘所なのです。

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小野桂史
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