大学受験というのは、ライバルがこうしている間にも勝手に脱落してくれます。

何かを言い訳にして、どんどん志望校のランクを下げてくれます。高1の時は何も知らないというのもあり、聞いたことがある大学が軸になるので、割とレベルの高い大学・学部学科を選びがちです。

別にそれはいいんです。というか、レベルの高い大学を志望校にすることは良いことなんです。でもね、そのレベルの大学・学部学科に行く人と同等の勉強量をこなしている人がいるかと聞かれると、そういう人は全体の5%もいません。

だから自分がやっていないことが原因のくせに、「自分には無理だ」と、勝手に諦めていくんです。

なにも知らない人がよく志望校にする志望学部学科第1位は、「医学部医学科」ですね。

でもそこに入れる勉強量をこなしている高1が何人いるかってことです。

ほぼ0です。

国公立に進学するためには高校3年間で4,000時間は勉強しましょうねと言われます。医学科であれば、最低でも5000時間は必要です。となると1年で1667時間、1か月139時間、1日4.6時間。これが目安になります。

これが最低限です。

まずこれだけの量をやってますか?ってことです。

これはあくまでも自分でやる勉強の時間なので、学校の授業は抜いた時間でなければいけません。

高校で夕課外なんか実施してるところは、こういう自分で勉強する時間を削っていることになるので、本当にやめてほしいと思います。

学校で無理やり詰め込んだところで伸びませんから。本当に。大学は自分で勉強できないと合格しないし、入ってから全くついていけなくなります。

高1からそういう覚悟を持っている生徒がほとんどいないわけですから、当然それに比例して勉強する人も減るわけです。で、勝手に志望校を下げるんです。「やっぱ無理だわ~」とか言って。

高校での面談時には「医学部医学科」に行きたい!と息巻いていた割に、結局それに見合った勉強量を確保する事すらしないで勝手に諦める。

特に学校の定期テストがそれなりに良い点数の生徒に多いですね。自分はできると錯覚してしまいますから。

宮崎県の高校の定期テストなんか点が取れて評定が良くなるように作ってるんですよ。推薦で受からないと国公立の進学率が下がるからです。つまり、純粋な学力勝負が出来ないからですよ。

嘘だと思うんなら、都市部の大学に進学したあとで、友達に自分の評定を言ってごらんなさい。きっと驚かれます。都心部の都道府県では評定が4を超えることなんぞ、よほど優秀でない限りまずないからです。

テストを簡単にして評定を高くつけ、推薦をたくさんの生徒が受けられるようにして国公立進学率を上げるという、田舎の高校の戦略ですよ。

だからね、そんなレベルの低いもんで満点近く取っても当たり前なんですよ。

学校の定期テストと大学入試は全く別物ですからね。 

部活があるから勉強の時間取れない、学校の課題が多くて自分の勉強できない、学校で課外があるから自分の勉強できない、そうやって自分に都合の良いところを切り取ってやるべきことをやらず、その結果大学に必要な学力を身に付けられない。

だから現実をちょっと知った時に諦めていくんですよ。ありがたい話です。ライバルが勝手にいなくなるんですから。

大学入試は覚悟を持って、最後の最後まで足掻くことです。

覚悟が足りなすぎるんですよ。

大学をなめすぎなんですよ。

うちは中学生の時から大学受験とは何なのかという話をします。これくらいはやらないといけないというのを中学から知っているわけです。それをやるかどうかはまた別ですが、やれば合格しますし、やらなければ不合格になります。とってもわかりやすいんですよ。高1、高2は果たして自分が志望校に挙げている大学に行ける勉強量を確保しているか考えてみましょう。

できていないなら今すぐにやるべきです。

高1,高2だから夏はあんまり勉強しなくていいやとか…

時間を捨てるってことでいいんですよね?大学なめすぎなんですよ。

大学はライバルが勝手に脱落していきます。

その勝手に脱落する当人にならないようにしていくことが今やるべきことです。やれることをとことんやらないと間に合いませんよ。

高校入試は合格して当たり前、大学入試は落ちるのがほとんど。

その意識でいてもらいたいですね。

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小野桂史
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